多くのバンドが頭を悩ませているライブにおけるノルマとは?

多くのバンドが頭を悩ませているライブにおけるノルマとは?

ライブに参加するバンドに課せられる「チケットノルマ」について解説します。このチケットノルマをクリアするにはどうすれば良いのでしょうか。また、チケットノルマに悩まされる事なく、バンド活動を続ける方法に関しても解説していきます。「ノルマのせいでライブするたびに赤字……」とお悩みの方はぜひご覧ください。

目次

ライブでバンドに課せられる「ノルマ」とは?

 

ライブハウスに参加すると「チケットノルマ」が発生します。

例えば「2000×30枚」の場合、「2000円のチケットを30枚捌く必要がある」と言えます。

ちなみに、ライブの主催者がチケットノルマを定めます。

ライブハウスそのものが主催する場合もあれば、企業や個人が主催するケースもあります。

チケットノルマをクリアしたら?

チケットノルマをクリアしたらどうなるのでしょうか。

ここでは、「2000×30枚」がノルマだったとして、40枚売ることができたとします。

この場合ノルマより10枚多く売れたわけですから、「2000×102万円」の報酬が得られます。

ただし、これは「チャージバック割合」が100パーセントのケースです。

一例としてチャージバック割合が60パーセントなのであれば、

報酬金額は「2000×10×0.660パーセント)=12000円」となります。

チケットノルマをクリアできなかったら?

チケットノルマをクリアできなかった場合は、「売れ残った分」をそのバンドが買い取る事になります。

2000×30枚」がノルマだったとして、20枚しか売れなかったとします。

この場合、「10枚売れ残った」という計算になりますから、「2000×102万円」の出費が発生します。

実は、大半のバンドがチケットノルマをクリアしていません。

「お金を払ってライブに参加させてもらっている」と言えます。

チケットノルマをクリアするための秘訣

では、チケットノルマをクリアするにはどうすれば良いのでしょうか。

いくつかポイントを紹介していきます。

「赤字になってでもバンド活動をしたい」という気持ちのままでは、いつかリタイアする事になる可能性が高いので、ぜひお読みください。

1:自分たちが何枚チケットを捌けるバンドなのか分析する

「分析」というほど大それた事ではありません。

例えば「3000円のチケットなら20枚売れるだろう」と、これまでの実績から予想できたのであれば、それ以下のノルマのライブに参加すれば良いのです。

また、「出演契約を結ぶ前」の段階できちんとチケットノルマを確認しておきましょう。

そうでないと、後から「こんなに!」というレベルのノルマが課される恐れがあります。

良質なイベンターやライブハウスであれば、バンド側から聞かなくても教えてくれますし、そうでなくてもウェブサイトなどでハッキリ説明しているはずですよ。

そして、稀に「出演契約を結んでから→ノルマを増やす」という事をしてくるイベンターが存在します。これは言わば「ぼったくり」のようなものですから、「支払いません」という意思をハッキリ示してください。

また、知り合いのバンドなどにも「あのライブハウス·イベンターは危険!」と伝えておきましょう。

そうすれば、悪徳イベンター·ライブハウスは自然消滅していきます。

2:ライブをし過ぎない

ライブをハイペースで行っていると「コアなファン」以外は、「全部には参加できないな」という気持ちになるので、ノルマをクリアするのが難しくなります。

また、「次のライブを逃しても、いつでもライブしているからいつか参加できる」という意識も働いてしまいます。

「チケットノルマがあるライブ」に参加するのは、多くても月3回までにしておきましょう。ファンが増えてきたら、もっとペースを落としても構いません。

3:「ライブに参加してください」という言葉の真意を捉える

「ほとんどのバンドはチケットノルマを達成できない=ライブハウス·イベンターがガンガン儲ける」という図式になりますよね。

例えば「感動しました!次回もぜひ参加してください!」と言われても、「純粋にバンドとして評価された」とは思わないほうが良いです。

単にお金を稼ぎたいから、あなたたちのバンドに声をかけているだけです。

だって、本当に「純粋にバンドとして評価された」のであれば、逆に「お金を出すのでぜひライブに参加してください!」というオファーが出るはずですので。

「それでもライブに参加したい」と思ったときだけ出れば良いです。

そうでなければ断りましょう。

ライブ以外の方法でファンを増やすには?【ノルマからの脱却】

あなたのバンドがきちんとノルマをクリアしていても、他の多くのバンドがノルマ未達成なのであれば、観客は非常に少なくなってしまいます。

(それでも、ライブハウス・イベンターはチケットノルマのおかげで大儲けしているわけですけどね……

ですから、ライブだけにこだわらず色々な方法でファンを増やしていきましょう。

いくつか具体的に挙げていきますね。

1:路上ライブ

いきものがかり、ゆず、コブクロ、YUIなどは路上ライブをきっかけに有名になっています。

2:動画サイトに演奏をアップロードする

YouTubeなどに演奏動画を投稿してみましょう。

かなりの低コストでできるので、「とりあえずやってみる」くらいの気持ちでも構いません。

3:ブログを作る

音楽ファンに向けたブログを更新し続けましょう。

もちろん音楽活動と並行する必要がありますが、意外なほど効率よくファンが増えていきます。

これらによってファンを確保してからライブに挑戦しましょう。

チケットノルマに追い込まれることなく、むしろお金を稼ぎながらバンド活動をする事ができますよ。

まとめ

「チケットを○枚売れ」という、ライブハウス·イベンターから、バンドに課せられるノルマのことを「チケットノルマ」と呼びます。クリアできるバンドは一握りであり多くのバンドが「ペナルティ」を支払ってライブに参加しています。まずは、動画投稿、ブログ更新、路上ライブなどでファンを増やすのが現実的です。

多くのバンドが頭を悩ませているライブにおけるノルマとは?