音楽活動と仕事の両立をさせるには?

バンド活動を行っている人の中には、バンド活動だけでなく、仕事を持っている人が多いのが現状です。
音楽活動をするなら、仕事を辞めてアルバイトに切り替えるという時代もありましたが、現代では音楽活動をしながら仕事を続けるミュージシャンが増加傾向にあります。
仕事をしながらバンドマンを続けている人は、バンド活動と仕事の両立に頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、音楽活動を仕事を両立させる方法をいくつかご紹介します。

目次

音楽と仕事を両立させるための働き方は?

働き方、つまり雇用形態には大きくわけて4つあります。

1.正社員
2.派遣社員
3.自営業
4.アルバイト

1.正社員の特徴
正社員は、お給料が安定しているという大きなメリットがあります。多くの場合、夏季と冬季にボーナスが出ることや、社会保険が完備しているため、老後の生活などの保障があることも大きなメリットと言えます。
雇用保険の加入が義務付けられているため、万が一失業した場合にも失業保険を受給することが出来ます。
しかし、正社員は一般的には週5日8時間勤務です。残業や休日出勤をする場合もあるので、音楽活動をする時間が制限されてしまいます。

2.派遣社員の特徴
派遣社員は、ある一定の期間を定めて契約を更新しながら働くという特徴があります。
ライフスタイルに合わせて、勤務地や働く時間などを選ぶことが出来るので、音楽活動と両立するためには、最も適しているのではないでしょうか。

3.自営業の特徴
自営業は、飲食店や八百屋さん、チェーン展開していないラーメン屋さんや美容院など、独立して自分で事業を行うことです。収入は安定していない場合もありますが、自分の都合で仕事を調整できる点では、音楽と両立するためには、都合が良い職種です。

4.アルバイト
アルバイトは、短時間労働者のことを指すので、働く時間が短い分音楽活動に時間を使えるのですが、収入が少ないという問題点があります。

以上の点から、音楽活動と仕事を両立させるためには、派遣社員が最も現実的と言えます。

音楽との両立には派遣社員が良い理由とは?

前項でご紹介したように、音楽と仕事を両立させるために最も働きやすい雇用形態は、派遣社員です。
では、派遣社員が良い理由について、詳しく見ていきましょう。

1.定時で帰宅出来る

派遣社員は、時間で契約しているため、一般的には残業はほとんどありません。毎日、定時に帰宅できるので、その後の予定が立て易く、時間を有効に使うことが出来ます。
音楽活動を行ている方はご存知だと思いますが、リハーサルは夜に行うことがほとんどなので、好都合です。
また、社員よりも休暇が取りやすいので、急なオーディションが入った場合にも、休みやすいと言えます。
夜遅くまで残業をした後、バンドの仲間に気を使いながら途中から練習に参加するよりも、毎日定時で帰宅して、ゆとりを持って音楽活動が出来るのは、大きなメリットです。

2.仕事が辞めやすい

派遣社員は、契約をした一定の期間が来ると、次の契約を更新するか辞めるかを選びます。つまり、契約期限が来れば周りの人に迷惑をかけることなく、辞めることができます。音楽活動をしている人だけでなく、役者など他の仕事を夢見ている人にとっては、都合が良いと言えます。

3.給料が高い

派遣社員の場合、ボーナスは無いもののある程度の収入を期待することが出来ます。
アルバイトの平均時給が1000円程度であることに対して、派遣社員の時給は1300円程度です。1時間で300円の差があれば、1ヵ月の給料になると大きな差が出ます。
音楽活動には、お金がかかります。楽器代やライブ活動費、ヴォイストレーニングなどのトレーニング代などもかかるため、収入は高いに越したことはありません。

4.自分のペースで仕事の期間が選べる

派遣社員は、契約期間があらかじめ決められているため、自分の都合に合わせて契約期間を決めることが出来ます。
極端な話ですが、12ヵ月のうち10か月間働いて2か月間ライブツアーに出ることも出来ます。
「2.仕事が辞めやすい」+「3.給料が高い」の合わせ技です。

5.副業可能

社員の場合、会社によっては副業を禁止している場合があります。しかし、派遣社員の場合には、そもそも派遣が副業の場合もあります。
音楽活動を主として、派遣が副業ということも出来るのです。

派遣社員として働くためには、どうしたら良いのでしょうか?
まずは、派遣会社に登録をしましょう。派遣会社に登録すると、職種や勤務地、時間など自分の希望に沿った仕事を紹介してくれます。

仕事と音楽活動の両立を果たしている人の職種

●タクシードライバー
タクシードライバーは、運転免許を持っている人なら始めることが出来ます。研修がしっかりしているので、安心です。勤務時間の自分の都合に合わせることができるというメリットに加えて、収入が多いという大きなメリットもあります。環境によっては、月収100万円も夢ではないそうです。

●飲食店
飲食店を経営する自営業の場合、やはり音楽活動に合わせて勤務時間を調整することが出来るというメリットがあります。
他にも、バーテンダーなら勤務時間は夜なので、昼間は音楽活動をする時間がたっぷりあります。

●介護士
今や介護士は、引く手あまたの職業です。体力が物を言う職種ですが、音楽活動をするためには、都合が良い点があります。
それは、不規則な勤務時間です。介護士のほとんどが、3交代のシフト制です。早朝から夕方まで、昼間、夜勤の3つです。4日働いて3日休むというリズムで、曜日に関係なく勤務が決まります。シフトは1か月分前もって出て、残業になることは殆どありません。うまくバンド活動の日程との調整が出来れば、働きやすいのです。締切日までに休みの希望を出せば、通りやすいので有給休暇を使うことなく、勤務に組み込むことが出来ます。
体力に自信のある人は、介護関係の仕事がおすすめです。

●電気工事士
電気工事士とは、ビルや住宅の配線を作る仕事です。電気工事士第一種、もしくは電気工事士第二種の資格が必要です。電気工事会社の社員として働く、もしくはフリーとして働くことも出来ます。フリーの電気工事士として働く場合には、自分でスケジューリングをして音楽活動と両立させることも可能ですが、仕事を取るために常に腕を磨かなければなりません。電気工事士としてのスキルが上がると、収入も上がります。
電気工事士の繁忙期は1月~3月です。その時期は仕事を優先させて、しっかりと収入を得て音楽活動に役立てることが効率の良い働き方です。

●医師
医師をしながら音楽活動をすることは、困難なように見えますが、グループ全員が歯科医師という有名なアーティストもいます。
精神科医と形成外科医のユニットは、医療現場で出会った人の想いを元に歌を作っています。
音楽は、人の心を癒すことが出来るため、医師は音楽活動をすることに向いていると言えるのではないでしょうか。
多忙であるため、音楽活動をする時間は短くなってしまいますが、仕事も音楽活動も全力で行うことが出来るため、日々充実することは間違いないようです。

●薬剤師
先ほどご紹介した医師と同じく医療従事者ですが、医師とは事情が異なります。
国家資格を有するため、薬剤師になることは非常に困難ですが、音楽活動と両立できる職種としては、かなり向いていると言えます。
薬剤師の職場として、病院、総合病院近くの調剤薬局やドラッグストアなどがあります。総合病院前の調剤薬局は、病院の時間に合わせて閉店する場合が多いため、夕方には勤務が終了する場合がほとんどです。また、ドラッグストアでは、シフト調整がしやすく、パートやアルバイトとして勤務することも可能です。
給与が高いため、短時間労働で音楽活動に使える時間も多いため、両立がしやすいと言えます。

●コールセンター
電話でお客様対応をする仕事です。ほとんどの場合、シフト制で勤務時間が決まっており、残業もほとんどない為、定時後は音楽活動に時間を使うことが出来ます。
ただ、クレーム対応などは精神的に厳しいため、あまり真面目すぎる人には向いていません。
仕事の後は音楽活動に気持ちを切り替えることが出来れば、両立に向いている職種です。

音楽活動に「働き方改革」が追い風

「働き方改革」について、大きく取り上げられていることが多く、週4日勤務や副業の解禁など、音楽活動と仕事の両立を考えている人には、かなりの追い風が吹いていると言えます。
一昔前までは、役者やミュージシャンを目指すことが夢物語のようだった時代もありますが、両立が可能な時代になりました。
音楽活動との両立が向いている職種として、派遣社員をご紹介していますが、現在では全労働者の実に4割が派遣社員です。正社員として働くことが良いとされてきた時代とは、明らかに異なりつつあるのです。

音楽活動との両立におすすめのアルバイト

派遣社員が最もお勧めの職種ではありますが、バンドマンの中にはファッションなどのルックスにこだわりをお持ちの方も多いのではないでしょうか?派手なファッションの方は、オフィスでの勤務には向いていません。そんな方にはアルバイトがおすすめです。
金髪や長髪、派手なファッションでも勤務可能なアルバイトをご紹介します。

・居酒屋などの飲食業
・水商売
・美容師
・デザイナー
・パチンコ店
・農業
・運送業
・とび職
・ライター
・テレアポ

などが挙げられます。職場によっては、服装や髪形に規制がある場合もあります。
美容師やアパレルなどでは、人と違った目立つファッションを求められる場合もあるので、地味な見た目よりもむしろ向いているかもしれません。また、居酒屋やパチンコ店なども金髪である事に問題はなく、服装は制服の場合が多いので、問題ないでしょう。
運送業やとび職も制服がある場合が多く服装や髪形に関する規定がない場合が多いです。

音楽で稼ぐ力を身に着けるには?

音楽活動と仕事を両立させるための方法をご紹介してきました。中には、いずれは音楽活動のみで稼ぎたいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし、現在では仕事を持ちつつ音楽活動も行う「両立」をすることが出来る時代です。
音楽スキルを磨き、パフォーマンス力を上げることは必須です。
また、音楽で稼ぐためにはプロモーションも大事です。HPを立ち上げたり、YouTubeにミュージックビデオをアップするなど、しっかりとプロモーション活動も行いましょう。意外かもしれませんが、フライヤーもかなり効果的です。

まとめ

音楽活動と仕事を両立させる方法をご紹介しました。音楽活動のみでは食べていけないという理由だけでなく、音楽活動をしながら働くというスタイルが増えてきました。
どちらか一方ではなく、両方を選ぶことが出来る幸せな時代です。
是非、自分に合った方法を見つけて、音楽活動と仕事の両立をはかりましょう。