音楽映画『オール・アイズ・オン・ミー』ラッパーのトゥパックの伝記映画 あらすじと結末

2017年に製作された『オール・アイズ・オン・ミー』はラッパーのトゥパックの伝記映画です。伝説となったラッパーがどうして歌を始めたか、25歳で殺されるまでに何があったかが明かされるストーリー。そしてノリの良いライブや歌のシーンにも注目ですよ。それでは『オール・アイズ・オン・ミー』のあらすじと結末、感想を紹介していきます。

1.あらすじ

1995年、トゥパック(2PAC)はクリントンの刑務所でインタビューに答えていました。これまでの音楽活動や自身の考えを子供の頃からさかのぼって話をします。
トゥパックは妹共に母に育てられ、1987年には芸術学校へ。芝居をする中でジェイダと親友になって順調に過ごしていたかと思いきや、義理の父・ムトゥルが服役…母はトゥパックと妹をカリフォルニアの知人の家に引っ越させます。カリフォルニアで本格的なラップを習い、ショック・Gに紹介してもらったことで契約。1990年にはツアーを始めてアルバムの作成もしました。

トゥパックの名は広まり、歌も流行っていく一方で彼の歌詞に批判的な者も少なくありませんでした。「アメリカは最大の犯罪組織」とインタビューで話すトゥパックに対し、副大統領が批判をするのです。母はそれを聞き、革命家としてトゥパックが扱われれば家族にも危険が及ぶと不安を打ち明けました。それでもトゥパックは恐れず、1993年にはニューヨークでライブを行い、観客たちには「副大統領に批判されたのはいい宣伝になった」と言ってライブを盛り上げます。

ある日、クラブでトパックはブリアナに誘われるまま一度、身体の関係を持ちました。彼女は頻繁にトゥパックに連絡し部屋を訪ねてきたのですが、トゥパックが相手にしなかったことで他の仲間が手を出します。ブリアナはトゥパックに責任があると言ってレイプ容疑で起訴。トゥパックは潔白を主張しますが、裁判の途中でホテルに帰る時に彼を批判する者に5発撃たれて倒れます。手術をした次の日の公判に赴いたトゥパックは、重犯罪刑務所に3年以上の服役を命じられました。
劣悪な状況で服役する中、トゥパックを支援したいと言って過去にも大金を渡していたシュグが釈放に力を貸します。出所したトゥパックはシュグの「デス・ロウ」と契約。100万枚のレコードを立て続けに出し、2枚組の新作アルバム「オール・アイズ・オン・ミー(All Eyez On Me)」も1位を取得しました。

トゥパックはデス・ロウと契約を終えて独立したいと考えていましたが、シュグはこれまで貸した分の金の支払いは終わってないと言います。そのため「デスロウイースト」を作ってトゥパックをトップにし、やりたいことはイーストでやるよう提案。トゥパックは契約を続けますが独立しなくて良いのかとも考えるのです。ある日、仲間のチェーンを盗んだ男を殴り、シュグと車に乗って出掛けるトゥパック。信号待ちの際に隣に来た車から突如、撃たれて殺されてしまいました。今でも犯人は見つかっていません。

2.見どころ・感想

・トゥパックのライブや生き様

トゥパックのラップとの出会いから教えてくれる映画でしたね。収録時にはボーカルのボリュームを楽器などの他の音の2倍にしろと命じているのが印象的です。トゥパックは荒削りの音楽をそのまま届けたいと言って、収録に時間をかけることが多かった…聞いて感じる本物の音楽のための歌へのこだわりが伺えました。
ツアー時に観客とノリノリで盛り上げたつつ、ライトが常に走り回るステージの映像がとても賑やか!衣装はラップらしさのあるダボっとした服や、ゴールドの民族的な衣装など様々。普段は太めのチェーンのようなアクセサリーを首から提げているのも多かったです。
映画の後半のライブシーンでは上下に大きく揺れたり、赤い光のみでステージを照らしながら上着を脱いで歌う!裏切られても負けることなくトゥパックは歌い続けるのでした。

・レコーディングや歌にも注目!

ホームパーティーで身内と仲良く踊り、音楽もノリが良くてカッコイイ!他にも見どころだったのは出所してからの初のレコーディングでしょう。厳しい環境下に置かれてようやく音楽を再び収録できることから、生き生きとした表情を見せていたのが心に残ります。トゥパックの歌を聞いている者たちもリズムを取りつつ、楽しそうにしているシーンが多かったのでラップのノリの良さも伝わってきました。
歌に関してですが「アイ・ゲット・アラウンド(I Get Around)」が印象的でしたね。女性を振り向かせようと必死な男性たちに対し、トゥパック自身がいかにモテるかを語る歌…魅惑的な女性だらけのPVや泡風呂に入ったトゥパックの演出は見る者によっては問題視するのも仕方なさそうですね。本人の考えをそのまま表現するラップらしさのある歌でした。
一方で、女性への敬意を表しており、女性のみの観客にしたライブでは人は女性から生まれるものだと語りつつ、観客と共に盛り上げていました。そんな彼が批判を受けても自分の生き方を曲げない姿が見どころでした。

3.まとめ

トゥパックの生い立ちから最期までがまとめられており、映画のラストで殺されてしまうまでの彼の生き様を良く表していると思いました。副大統領に批判され、仲間の裏切りにあい、それでもトゥパックはラップで生き方を見せつける姿が印象深いです。信仰心もありつつ、女性へ敬意を払うトゥパックの考え方から、ノリノリに盛り上がるライブまで楽しめる作品でした。