『ロケットマン』ミュージシャンのエルトン・ジョンのドキュメンタリー映画 あらすじ

2019年に製作された『ロケットマン』はミュージシャンのエルトン・ジョンのミュージカル&ファンタジー風のドキュメンタリー映画。エルトン演じるタロン・エガートンのステキな歌声や派手な衣装が見どころで、ライブやダンス、ピアノも必見!エルトン・ジョンが監修を務めている再現度の高い描写もたくさんですよ。それではストーリーのあらすじや感想を紹介します。

1.あらすじ

エルトン・ジョン(本名はレジー)は5歳でラジオの音楽を聞いて同じようにピアノが弾ける才能の持ち主でした。彼は王立音楽院の奨学生となりピアノを学んでいく一方で、両親からの愛情を受けずに育ちます。母の浮気により父は出て行き、大人になったエルトンはバックバンドにスカウトされました。アメリカンソウルツアーに参加し、エルトン・ジョンと改名して、作詞が得意なバーニーと出会ってから新たな人生が始まります。

音楽会社に週10ポンドで雇われたエルトンとバーニーは同居しながら曲を作りますが、エルトンはバーニーに同性愛者だとバレます。しかし、バーニーは理解を示した上で、そういう気は無いけども愛していると言い、エルトンは喜びました。
エルトンのデビュー曲が決まってからはアルバム作りや、ハリウッドでの初ライブへ。エルトンは緊張しつつも大成功しますが、打ち上げ時にバーニーが女性と過ごしているのを見て孤独を感じるエルトン。そんな彼に声をかけたのがジョン・リードであり、2人は身体の関係を持ちつつも専属契約を交わしてこれまでの会社を去ります。人気者となったエルトンは歌はもちろん、派手な衣装などでも話題となってライブを続け、高価な買い物などを楽しむのでした。

ある日、リードはエルトンとの関係がマスコミにバレないよう、家族に口裏を合わせてくれと言います。エルトンは父に会いに行くと再婚先での関係は良好で、子供たちをハグしているのを見て自分の時との差に涙を浮かべます。そして、母には電話で同性愛者だと打ち明けますが、彼女は知っていて「できれば自分だけで抱えて欲しかった」と言うのです。そうして誰にも愛されない人生を歩んでいると言われたエルトンは、酒や薬物に依存するようになりました。
エルトンの豪邸でリードと暮らしていた中で、彼が他の男と関係を持っていたのに嫌気がさします。リードや他の者にも愛されていないと感じたエルトンは家でパーティーをしている最中に、薬を必要以上に飲んでプールへ行って「自殺ショーを始める」と言って飛び込みました。幸い命は無事でその後もライブを続けるのです。

エルトンはバーニーに休みが欲しいこと、2人で昔のように過ごしたいと言われますがそれを拒絶。リードにはエルトンを理解してくれないと言ってクビにしようとしますが、彼はエルトンの死後も2割の金を得られるため構わないと伝えるのです。そんな折、レナーテという女性がエルトンの歌に対して、正直でウソが無いからこそ孤独だと感想を述べました。それをキッカケにエルトンは彼女と結婚するのですが長続きはせず…その後、母親やバーニーと口論し、依存症から抜け出すために更生施設に入ることを決意。バーニーが得るトンを訪ね、歌詞を渡すとエルトンはピアノに向かうのでした。

2.見どころ・感想

・歌やダンス、演出もスゴイ!

エルトンの子供の頃のシーンのスタートは家の前でダンスと歌!街を歩く人々がたくさん踊っている中でエルトンが歌うのですが、色彩を抑えつつもエルトンだけは鮮やかに見せる手法が良かったです。彼がその後、ロックと出会ってから髪型を変え、バーで勢いよくピアノを弾き始めてそのまま歌いながら遊園地の舞台に移動するというファンタジーな演出も見どころ!「土曜の夜は僕の生きがい(Saturday Night’s Alright For Fighting)」を一般人の服を着た人たちと共に歌い踊る姿は力強く感じさせました。腕を上下に大きく振って力がこもっているダンサーと、エルトンも負けじと強い歌声を披露することから引き込まれます。

エルトンのデビューライブにもなった「クロコダイル・ロック(Crocodile Rock)」はゆっくり始まってすぐにアップテンポへ!宙を浮くという表現は夢のような雰囲気があってステキで、エルトンの虜となった観客は手拍子や身体を動かして大盛り上がりでしたね。

映画の後半ではエルトンが自殺しようとプールに飛び込み、その水の中の演出はとても幻想的でした。エルトンが水の抵抗に逆らわず、漂う姿を水底から映していて水面の光が差し込む演出が見どころ。エルトンが死んでしまうのではと思う一方で、「ロケット・マン(Rocket Man)」の曲と共にライブへの道のりを描いていくのもすごかったです。キラキラと輝く野球の衣装を着ていつも通りライブで盛り上がる一連のシーンの演出がステキでした。

ライブ衣装は最後の悪魔のような朱色の衣装、鳥の羽ををモチーフにしたカラフルな衣装、女王のような白いドレスに大きな宝石が付いた指輪や装飾のあるメガネを付けたり!毎回の登場が楽しみなるデザインばかりだったのが印象的です。

・孤独なエルトン

両親は不仲で自分に興味を示さなかったことから、愛に飢えていたエルトン・ジョン。祖母からは気にかけてもらっていたのですが、やはり父親にハグをされたいと思う気持ちが強かったようです。そんな彼がバーニーと初対面で意気投合し、歌ったり喋ったりして一晩中街を歩くシーンには良かったと思いました。エルトンを理解し、兄弟のように愛してくれていたバーニーが女性と過ごすようになって再び孤独を感じたエルトン…リードと関係を持つようになって、愛されていないとわかってからアルコール依存症、コカイン中毒、買い物中毒、過食症等になっていく姿は心が痛みました。
しかし、ラストは更生施設で立ち直ろうと努めていたり、エンドロールでエルトン・ジョンがその後、夫と共に暮らしたことやバーニーとの交遊も持っていたと紹介されたのに安堵しましたね。バーニーと再び関係を取り戻したのが特に嬉しかったです。

3.まとめ

数多くのファンを持つエルトン・ジョンですが、愛されていないと思って孤独に過ごしてきた心情がとても伝わってきたストーリーでしたね。派手な衣装と共に歌ってピアノも弾き続ける姿からは想像できない人生をファンタジー要素も加えた演出で楽しませてくれたのも印象的。音楽と演出、そしてエルトン・ジョンの人生が見どころとなった映画です。