主人公がとある女の子と付き合うべく7人の元恋人たちと、バンド対決や格闘での戦いを繰り広げるストーリー!テンポ良く進む中、派手なアクションや描写がマンガ調になって再現されて、ゲームのような設定も楽しめる作品です。ラブコメディと音楽にも注目の今作のあらすじや見どころを紹介しましょう。
目次
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1.あらすじ
22歳のスコット・ピルグリムはバンド”セックス・ボムオム”のベース担当。彼女と別れてから新たに女子高生のナイヴスと付き合い始めて楽しく過ごしていました。バンドにはボーカルとアコースティックギターを兼任するスティーブ、ドラムのキム、そしてヤング・ニールがおり、バンドバトルのための練習を重ねていました。
ある日、スコットはピンクの髪の色をしたラモーネに一目惚れし、彼女と付き合いたいと思って必死にアタックをしてバンドバトルに来てもらうことに!ナイヴスに別れ話を切り出せずにいる中、バンドにラモーネを呼び盛り上がるライブ…そこに彼女の元カレであるマシューが唐突にステージ上に飛び込んできて、スコットに勝負を挑むのです。唐突ながらも戦った末に勝利したスコットは、ラモーネから他の6人の恋人に勝って欲しいと言われます。
スコットは了承し、ラモーネと家でデートをして夕飯を振る舞いつつラモーネの歌をアコースティックギターで披露。その後、外に散歩することにした二人は俳優のルーカス・リーの撮影現場へ行くと、その男も恋人だったことで襲われスタントマンチームのメンバーと戦ってなんとか勝利…今度はデーモンヘッドの前座として招かれたセックスボムオムですが、デーモンヘッドのベースのトッドがラモーネの元カレの1人だったのです。
連戦を強いられながらもスコットは勝ち、ラモーネと付き合う厳しさを感じる中、今度はロキシーという女性に襲われました。ラモーネの恋人だった彼女とも戦い残りは3人…くしくもバンドバトルの次のがラモーネの元カレだと分かりセックス・ボムオムは意気込みますが、カタヤナギ・ツインズは双子でシンセサイザーをメインに使って音楽バトルを仕掛けてくるのでした。一度は吹き飛ばされたセックス・ボムオムは勝つことができましたが、巻き込んでしまっていたことに責任を感じたラモーネは最後の元カレであるギデオンの元へ行ってしまうのです。
セックス・ボムオムにアルバム3枚の契約も持ちかけたギデオンにスコットは納得しませんが、バンド仲間も彼のクラブで演奏することに…スコットは単身で乗り込み、ギデオンに不意打ちを喰らって負けてしまいますが再び挑むことで勝利を収めるのでした。ラモーネと一緒にいたいということを伝え、バンドには「自分の代わりにニールをベースに」と伝えて物語は終わります。
2.感想・見どころ
バンドの音楽や戦いの演出が面白い!
セックス・ボムオムがバンドバトルで披露した『発射台』という曲は、ギターをメインに歌や掛け声を盛り上げるように入れていく歌!「イエーイエー!」とボーカルがソフトながらも強く歌うのが印象的な1曲です。
バンドバトルの1戦目の相手はクラッシュ&ボーイズ…落ち着きがありながらもしっかりとしたロックを演奏する彼らの上手さから「バンドバトルは負ける…!」とスティーブが弱音を吐くほどでしたね。
なんとか勝って次はデーモンヘッドの前座の演奏!前座というだけあって観客の期待感は薄いのもあり、さほど盛り上がらずにいる中で、デーモンヘッドの演奏が始まると大盛況に!魅惑的に歌うと女性ボーカルのエンヴィーは、ブロンドの上を2つに結んで黒の露出が高いドレスがステキだったのが印象的です。スコットがベースのトッドと戦う際にはベース・バトルを仕掛け、指さばきの難しいベース音の応酬がとってもクールでしたね。
バンドバトルが続いてカタヤナギ・ツインズとの戦いはアンプ対決…ツインズはシンセサイザーを使って音を一つ押すだけで爆音を放ち、その威力は屋根を吹き飛ばすという強さを見せつけます。セックス・ボムオムも負けじと歌いますが、ツインズはテクノ・トランス系の宇宙をイメージさせるような音楽を奏でて2体の龍を模した音を作り上げてバンドを襲う!一度は吹き飛ばされたスコットたちですが再び楽器をとって立ち上がり、彼らの音はキングコングのような姿をして龍と戦う様が凄かったですね。
独特の描写が面白い!
音楽を色々なイメージに変えて描写するのが凄かったバンドバトル!また、バンドの練習時もドラムを叩けば叩いているのが分かるような、マンガでよくある記号が表れたり、ギターを弾けばイナズマ模様が周りに出たりとコミカルなのも見どころの一つでしょう。
演奏時以外の描写でも、電話のベル音が鳴れば「RRR!」が現れ、スコットが肉弾戦で元カレたちと戦う際にはオーバーに吹き飛んだり、殴られた際にも記号が飛んだりとアクションを一層楽しませてくれますよ。他にも場面転換時にはコマ割りのように描写するのも注目です。
3.まとめ
2股をかけたり、バンドより彼女のことばかり考えるスコットが自尊心や大切なものに気付いていくというストーリーが良かったですね。ゲームやマンガをベースにした世界観は独特ながらも、バンド音楽も楽しめるのが特徴的でした。意外にも戦う際の肉弾戦やアクションも派手で見どころがあり、毎回BGMが異なっているのにもこだわりを感じさせる映画だと言えるでしょう。
[スタッフ・キャスト]
[原題]SCOTT PILGRIM VS. THE WORLD
[公開]2010年/アメリカ/112分
[原作]ブライアン・リー・オマリー
[監督・製作・脚本]エドガー・ライト
[脚本]マイケル・バコール
[出演]マイケル・セラ、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、クリス・エヴァンス、キーラン・カルキン、アナ・ケンドリック、ブランドン・ラウス、アリソン・ピル、ジェイソン・シュワルツマン、斉藤祥太、斉藤慶太