映画『スウィングガールズ』社会現象?!吹奏楽部ブームから生まれた文化系スポ根青春映画

楽譜も読めず、楽器を触ったことすら無い女子学生たちがジャズにチャレンジ!2004年に製作された映画『スウィングガールズ』は、音楽映画としても、コメディとしても楽しめる作品ですよ。雪景色もキレイな東北地方の訛りのある高校生たちの会話が繰り広げられ、ドジな彼女たちを笑って見れる中で、どうやってジャズにハマっていくのかにも注目!ジャズの名曲「A列車で行こう」や「イン・ザ・ムード」などが聞けたり。管楽器や打楽器、ギターの演奏はラストが一番スゴイので是非ご覧になってみて下さいね。それでは、あらすじや感想を紹介しましょう。

1.あらすじ

高校の夏休み。校内は補習を受ける生徒たちがおり、鈴木知子もその一人でした。外を見ると吹奏楽のバスが野球部の応援に出て良くのが見えて、その後にお弁当屋の車が…友子は小澤先生に配達しに行こうと提案し他の生徒と電車に乗ります。降りる駅を寝過ごしてかなりの距離を歩き、大遅刻しつつも届けますがそのせいで吹奏楽部員が食中毒に…野球では勝ちを収めたものの、応援する部員がいなくて1年生の部員である中村が慌てるのです。

中村は友子たちの責任だと言って演奏をさせることにし、ビックバンドジャズをやるなら人数が足りると説明。「ジャズはおっさんがやるもんだ」とブーングを受けつつも、なんとかトレーニングを積んで「ド」の音から吹けるようになった友子たち。試合前日に「A列車で行こう」を下手ながらにできるようになりましたが、吹奏楽部員たちが戻って来たことでお役御免となります。

2学期が始まり友子が吹奏楽部を訪ねると中村の退部を知り、楽器店でテナーサックスが35万円だったことからディスカウントショップへ。3万円だったので友子が家の物を勝手に売って購入…川辺で吹いていると、中村に会ったためクラスのみんなを誘って再びジャズをやろうとするのです。スーパーでバイトをして楽器のお金を稼ごうとしますが、友子はヒドイ失敗をしてクビになり、何人かとスーパーを後に…そして、関口が祖父の手伝いで松茸狩りをしたことがあると言い出して山へ。イノシシに襲われましたが、たまたま退治できたのでお金を入手し、楽器の中古を買ったのですが吹ける状態の物ではなく…そのため、工場で直してもらって7人は練習を開始します。

「イン・ザ・ムード」を練習しようと公園やカラオケ店、パチンコ屋を巡りますが、迷惑だと言われて止めさせられ、「譜面よりもお互いの気持ちを合わせ無いとダメだ」と知らないおじさんに言われて追いかけると、なんと小澤先生だったのです。彼にアドバイスをもらいつつも、7人は「故郷の空」をジャズバージョンで演奏することに成功。スーパーの前で演奏させてもらって「メイク・ハー・マイン」を披露すると、バイトを続けていた他の生徒たちも集まって来て共に演奏しようと楽器を買うのでした。

メンバーが増え、ちょうど東北の音楽祭が近かったことからエントリーするためのビデオ撮影を開始。雪景色もキレイな学校の屋上で「イン・ザ・ムード」を撮り、友子はそのテープを応募…しかし、出すのを忘れていて遅れたこともあって出場が見送りになるのです。メンバーに知らせず、音楽祭の当日になってしまいましたが、大雪の影響で来れなくなった学校の代わりに出場ができました。

ホールに滑り込みセーフで入ってきた「スウィングガールズ」は、観客に笑われながらも慌てて準備。関口が皆を落ち着かせつつも演奏を開始し、観客の大盛況と共に終わるのでした。

2.感想・見どころ

・ラストの音楽祭のシーンが良かった!

各学校の吹奏楽たちが集まって会場では「歌劇のファウスト」、「カルメン」、「ベストフレンド」といった曲がスポットで披露される中、スウィング・ガールズのジャズの番!
ムーディーでゆっくりのリズムである「ムーンライト・セレナーデ」、ノリの良い「メキシカン・フライヤー」ではサックスを振り上げ、「シング・シング・シング」では観客たち席を立って裏拍で拍手をし、トロンボーンやトランペットのソロ、ピアノとサックスがクールに決まって所々で拍手が沸く!トランペットをクルっと回したり、ライトの演出もあったりするのがステキでした。小澤先生も観客席で応援するように指揮棒を振り回して、「あの子たちは僕が教えたんだ!」と嬉々として叫ぶ姿が良かったですね。

・ストーリー全体の面白さや感想

高校野球と応援するための吹奏楽部が「コンバットのマーチ」を披露する序盤!しかし、パーカッションの担当の中村はミスも多くて、弁当が配られた時も自分の分が無かったり…苦労人の彼がやる気のない友子たちを必死に頑張らせる姿が印象的でした。
そんな彼の努力を無視して、友子たちは楽器を持ってサックスで風船を飛ばしたり、戦うごっこ遊びをしていたり…「そんなんで大丈夫なの!?」と思わされましたね。そしてトレーニングはガチ!ランニングをし、ティッシュを窓に吹き付けて落とさないようにし、ペットボトルを使って腹式呼吸の練習…腹筋や背筋を30回ずつさせられる友子たちは逃げ出し気満々になるわけです。
そんな彼女たち「イン・ザ・ムード」の演奏ができるようになりますが、上手いとは言えず…そのわざと音をずらす演奏はある意味、役者の凄さを感じさせました。
後半の見どころの一つに松茸狩りをした山でイノシシに追われたシーンがありますね。「素晴らしき世界」が流れる中、ストップ絵でその様子を表していたのが斬新で面白かったです。

3.まとめ

飽きっぽいと言われて学校での生活に張りも無かった友子が、ジャズに出会ってサックスの楽しさを知るというストーリーはまさに青春でしたね。全く音を出すことができない中、最後はソロをカッコよく決める…他のメンバーたちと共に成長を感じさせてくれました。
基本的にドタバタな笑いがあって見やすい映画で、最後は素晴らしい演奏を見せてくれるというギャップに引き込まれますね。今での芸能活動を続けている竹中直人や平岡祐太が出演しているのもポイントでしょう。