コメディ映画『少年メリケンサック』再結成ブーム到来!おっさんパンク!【あらすじ】

2009年に公開された『少年メリケンサック』は、パンクミュージックを楽しめるコメディ映画!オッサンたちがバンドを再結成して注目を集めるパンク演奏を披露…のはずが、20代の時より体力も技術も不足し、前途多難となるストーリーに注目ですよ。
宮崎あおいがバンドを引っ張る社員役を務めたり、佐藤浩市と木村祐一が兄弟役で出演するのも見どころ!激しいパンクと賑やかなライブ、そしてケンカも勃発する本編のあらすじや感想を紹介しましょう。

1.あらすじ

メイプルレコーダーに務めていた栗田かんな(カンナ)は「少年メリケンサック」の動画を見つけて、時田社長に面白いバンドを見つけたと提案するところから始まるストーリー。時田社長は昔、パンクをやっていたのもあって契約社員のカンナに「アルバム1枚、目指せ!」と送り出します。

カンナはベースの秋夫の元に行くとなんと、1983年に解散したバンドだと知って驚愕。目の前にいたのは紛れもない50代のオッサンだったのです…その時、時田社長から「全国ツアーだ!」と電話が入り、ひとまずバンドメンバーである秋夫の弟・春夫の元へ。「先に兄貴に会ったのか!」と怒られてバンドの再結成はダメだと悟ったカンナは、会社を辞めたいと思いつつ秋夫にライブが始まるまで年齢を隠し続けようと提案されます。「ウソを上回る奇跡を起こそうぜ」と説得されたことで、まずはスタジオで練習を始めるのでした。

ドラム担当の42歳のヤング、ボーカルのジミーが集まって練習開始!かと思いきや、解散ライブの時に事故で身体がほぼ動かなくなったジミーは声を出すことすらできず…ドラムとギターの演奏にも絶望を感じたカンナでしたが、春夫が来たことで場の空気が変化するのです。ジミーも少し歌えるようになったことで希望を持ったカンナですが、ツアーの最初の地である名古屋でのライブは悲惨な結末に…。

時田社長にバレないよう若かりし頃に合わせて衣装や髪型等を変える秋夫たちでしたが、ライブで1曲もまともに演奏できず観客を白けさせて終わります。秋夫と春夫はケンカをし、時田社長はもちろん激怒。しかし。ツアーを止めるとキャンセル料が発生することから、次の大阪を目指します。社長の命により、ジェネレーション・オブ・アニメーションとの対バンを急遽組まれた少年メリケンサックですが、演奏は先よりも良かったとは言え体力の衰えを感じさせる結果に…若いバンドたちに「あぁはなりたくない」と言われて春夫はケンカをし始めてしまうのでした。

そうして広島のライブ直前、秋夫はカンナの恋人であるマー君は「ヒモなんだろ?」と言ったことをキッカケに怒らせ、カンナは少年メリケンサックの元を去ります。それでも秋夫たちは迷子になりながらもライブ会場に向かって、ついに昔さながらの演奏ができるようになったのでした。心配になったカンナも合流し、次のライブ会場に向かいます。

仙台のライブも盛況な中、秋夫は自分を殴って口の中を血まみれにし、春夫にケンカを売る!ギターを大きく振りかぶって解散ライブの再来かと思いきや、秋夫と春夫は腕を骨折…生放送の予定では急遽、メンバーを変えて挑むことになりました。ロックアーティストとして有名な TELYAのリスペクトするバンドとして、報道番組の特集にて「少年メリケンサック」が紹介されることに!25年ぶりの復帰ということで、アクセスも20万アクセスを超える盛況っぷり。その後のライブも大盛況の中でまたもやケンカする秋夫と春夫…秋夫がギターで殴りかかってジミーにヒット!彼は倒れ、そのままライブが終わるのでした。

2.感想・見どころ

・少年メリケンサックのライブが熱い!

映画の冒頭、少年メリケンサックのライブシーンに注目!ジミーが歌う歌詞は特に意味は無い感じでありながらも叫ぶように歌う姿がまさにパンク!「90秒の動画でも繰り返し見たくなる!」と言われて、勢いや初期衝動もバッチリでしたね。そんな彼らが段々と昔のようにバンド演奏ができようになっていくのが見どころ!
特に最後の生放送でのライブは、腕を骨折した秋夫と春夫は2人で一つのギターを持って弾き、ベースにはカンナに髪を剃られたマー君が…そうして始まった演奏は「世界人類を撲殺!」と歌い出すとともに、「ニューヨーク マラソン♪」と続くはずが、「農薬 飲ませろ♪」と歌っていた…そう、ジミーの活舌が良くなっていて本来の歌詞がハッキリ聞き取れるようになってしまったのでした。時田社長に「こんな歌詞じゃデビューできないよ!」と言われ、カンナは「お世話になりました!」と走り去るラストは最後まで笑わせてくれたのです。

・その他のバンドや歌手、歌について

ジェネレーション・オブ・アニメーションとの対バンでは、爽やかな雰囲気のあるロックを歌っていたのが印象的でしたね。若い男たちに対し、秋夫や春夫たちが「髪の毛をサラサラにするな!」、「ギター弾く時は眼鏡をはずせ!」と怒鳴りながらボコボコにするという凄いシーンになりました。

マー君の歌は「さくら」を繰り返す曲の他、アコースティックギターを弾きながら「いかないで」とカンナに投げかけるように歌ったりもしていましたね。秋夫たちから「あわよくば、カンナのコネでCDを出そうという腹に決まってる」と言われ、居候の身でありながらもカンナの部屋に女を連れ込んでいたというダメなやつ…そんなマー君が浮気していたことをキッカケに別れることになり、「彼の歌は好きじゃないって気付いていた」と号泣するカンナに対し、「さくら さくら さくら~♪」と楽しそうに歌う秋夫たち!その歌はマー君の歌の一つであり、決して励ましているわけではなく「やっぱりヒモなだけじゃねーか!(笑)」と思っていただけなんでしょう。なんとも笑うしかない展開でした。

3.まとめ

春夫がアイドル5人組として活動していた時期があって、そこから「少年メリケンサック」が結成されたというストーリーや、メンバーがそれぞれに対する思いをビデオカメラに向けて語るシーンは「バンドの誕生と継続」についても考えさせられたのが印象的です。
基本的にコメディで笑える作品でありながらも、メッセージ性がある音楽映画でした。パンクのハチャメチャさもライブやケンカのシーンからしっかり伝わってくる『少年メリケンサック』は、昔バンドをしていた人たちに希望を与える作品だとも言えるでしょう。