映画『ツイスト!』1950年代からダンスのツイストの流行とその後の流れが学べる作品

映画『ツイスト!』は、1950年代からダンスのツイストの流行とその後の流れが学べる作品です。当時の映像やインタビュー、他にもダンスのレッスンが1~7まで当時の映像で紹介されていますよ。一緒に踊って見たりも楽しく、ダンサーの実際の踊りも注目!意外なダンスの流行の歴史も見どころです。それではあらすじと感想を紹介しましょう。

1.あらすじ

「ダンスのリズムは音楽に乗ることから始まる」とインタビューから始まり、1950年代の前半からダンスの歴史を振り返っていきます。それまでパートナーと共に形式的なダンスをするのが一般的で、堅苦しくて自由な表現ができないと言われていました。10代に求められるられるのはお堅いダンスでは無かった…そんな折、ハーレムに世界最大のダンスホールができ、R&Bの音楽に乗って自由なダンスが台頭してきます。
音のリズムと素早い足さばきが特徴のタップダンサーたちは、とても華やか。そうした振り付けは、誰もが「踊りたい」と思うキッカケになりました。人気になりつつあるダンスの曲でしたが、ジュークボックスから流れると「歌詞に品が無い」と言われます。そうした中で、リアルさを表現した歌詞は若者に支持されて人気になっていきました。黒人の音楽であるR&Bは魂や身体が自然に動き出し、斬新さもあるから踊り出したくなる…そうした意見の一方で批判の声も上がります。低俗であり、「若者を堕落させる共産主義の陰謀」とまで言われるほどでした。

時代は流れ、「マンボ」の歌やテレビが流行る中、大人は子供に健全なチャンネルを見せようとしていました。そして、テレビの流行により若者たちはアーティストの髪型などをマネするようになります。そのため、番組プロデューサーは出演者に品行方正さを求めました。代表的な例としてフランキー・アヴァロン。当時の映像からも分かるように、爽やかな好青年が映されているのはそうした理由があったのです。
アーティストのインタビューにおいて「黒人のダンスを盗んだ」という意見がありました。白人のアーティストがマネをし始め、それにより100人近い黒人に囲まれた経験もあったのです。加えて報道などで陽の目を見ない黒人たちはフェアだと感じません。そのため、アーティストの中には、ダンスを盗んだことに負い目を持つ者もいました。

1960年を目前に、テレビでは音楽番組が数多く放送されます。歌って踊るバラエティ番組がある中、相変わらずダンスは腰を振るようなことは無いという批判はそのままです。そこに「ツイスト」が発表され、ヴォルティモアで披露された際には一気に広まりを見せました。全身を自由に使うのツイストのダンスにより、ハーレムの劇場では世界一の「ツイスターズ」を決めるため、数多くの人が参加。
そうした勢いがある中、徐々に商売道具となってしまった「ツイスト」。リングやヘア、シャツにツイストの名が付いて売られるようになるのです。映画制作なども経て方向性が見失われつつあるダンスは、おかしな振り付けも増加。そうした中で1964年にはダンスはフリースタイルが一般的となり、ルールが無くなって自由なダンスができるようになりました。

2.感想

最初は白黒の映像が主で、ダンスを踊る民衆の様子が分かりやすかったですね。型にはまったダンスとステップの映像はマジメな雰囲気。その後、ノリの良いリズムでアップテンポの曲を踊るようになると華やかで楽しそうな雰囲気が伝わってきました。特に「ツイスト」の場面は見どころ。1人が立つのもやっとな場所でも人々は合わせるように踊る光景はすごいですね。水着を着て水中で踊ったり、ノンストップのイベントも開催したりする中、搬送される人も映されていたのがリアルです。
そうした「ツイスト」は簡単なテンポでマネしやすいことから、ダンスに自信が無い人でも踊りやすいというので流行ったのも納得。チャビー・チェッカーの話が意外であり、インタビューを受ける人の話題も興味深く、有名な方たちを起用しているのは印象的でした。

ラストの見どころとなったのはミラクルズの「ミッキーズ・モンキー」という曲とダンス。曲調にマッチした振り付けは男性の力強さを感じ、中腰で足を震わせながら姿勢を維持したり、タップダンスも含むのが見ていて華やかでした。見栄えのするダンスと合わせてミリオンセラーになったのもわかります。フリースタイルのダンスが一般的になる前、おかしなダンスが作り出されていった話は面白かったですね。手で虫を払うしぐさがキッカケになった時には有名となることもありましたが、ゾウの鼻を手でイメージしてゆったり歩く…という「エレファントウォーク」のダンスは流行るわけもなく、「バカに見える」と言われていたのは「なんでもアリなわけではないのだな」と感じさせました。

3.まとめ

色々なダンスの映像も楽しめる映画であり、インタビューも多数取り入れていて勉強になりましたね。ダンスのシーンは元気で楽しさを感じ、のびのびとした雰囲気が伝わってきます。紆余曲折を経て、非難にも負けずフリースタイルまでの長い道のりは大変だった…とマジメな話題の一方で、教授が水分子の動きを取り入れたた動きでダンスの振り付けを考えたりするシーンには思わず笑ってしまいました。そうした楽しみが多かった作品です。